COLUMNコラム
【プロが暴露】注文住宅の見積もりに潜む予算オーバーの原因と対策 | 住宅アドバイザーが解説シリーズ①

こんにちは。パパまるハウス住宅アドバイザーの松田です。
みなさん、マイホーム計画は順調に進んでいますか?
私はこれまで多くのご家族の家づくりをサポートしてきましたが、その中でよくご相談をいただくのが「予算オーバー」の問題です。
契約時は「これで大丈夫」と思っていても、実際にはあとから追加費用がかかり、想定外の出費になるケースが珍しくありません。
今回は、そんな「予算オーバー」が起こる原因と注意すべき3つのポイントを、プロの目線で解説していきます。
ぜひ、後悔のない家づくりの参考にしてください。

目次
原因1:土地代だけで安心していませんか?地盤改良工事や水道・ガス工事の落とし穴

「この金額で決めた!…とハウスメーカーと契約したのに、あとから追加費用が発生!そのせいで、住宅ローンが増額してしまった…」
マイホームを検討中の方には「怖い話」と感じるかもしれませんが、実はこれ、ハウスメーカー業界では「あるある」話です。
予算オーバーの1つ目の原因は土地代。
実は、不動産会社が掲示している金額は「土地そのものの価格のみ」です。
その中には、地盤改良や水道・ガスの引き込み工事といった、「お家を建てるために欠かせない費用(必要経費)」は含まれていません。
お家の大きさにもよりますが、一般的な目安として70万〜100万円程度を想定しておくとよいでしょう。
また、水道やガスの引き込みも要注意。道路を掘り返して管を延ばす必要がある場合、工事費だけで50万円以上かかるケースも少なくありません。
これらを合わせると、土地そのものの価格が1,000万円でも、実際には1,150万円程度に膨らむことも…
契約後に気づいて「そんな追加費用があるなんて知らなかった…」となってしまうと、資金計画そのものが崩れてしまいます。
これからマイホームを建てる方で、土地探しから始めるという方も多いと思います。
その場合は、土地代だけで安心せず、地盤改良工事や水道・ガスの引き込みといった「見えない費用」が別途かかるということを、ぜひ覚えておいてください。
原因2:標準仕様だと思ったらオプションだった。モデルハウスにひそむ誤解とは?

予算オーバーの2つ目の原因は、「標準仕様」への思い込みです。
「モデルハウスを見て、『この設備いいなぁ』 『このデザイン素敵だなぁ』 と思っていたのに、見積もりを見たらオプション扱いだった!」
家づくりを検討している方の中には、こんな経験談を耳にしたことがある方も多いでしょう。
「標準仕様」とは、お家を建てる際に最初から価格に含まれている設備や仕様のこと。
一方、「オプション」は、その標準仕様に追加したり、アップグレードすることで別途費用がかかるものを指します。
ハウスメーカーのモデルハウスの多くは、いわば “そのメーカーの最高グレードのお家”。来場したお客様に「こんな暮らしができたらいいな」と感じてもらうために、内装や外観、設備などを一番良い仕様で仕上げていることが多いです。
そのため、展示しているキッチン・お風呂・ドア・照明などの中には、標準仕様ではなく、追加料金が発生する「オプション」が多く含まれています。
「このお家と同じようにしたい!」と思っても、想定より大きな金額になることも少なくありません。
とはいえ、これはお客様の知識不足というより、「確認するタイミング」の問題です。
モデルハウスではつい雰囲気やデザインに目を奪われがちですが、打ち合わせの際に「この設備は標準仕様に含まれていますか?」「もしオプションなら、いくら追加になりますか?」と一言確認するだけで、後のトラブルを大きく減らせます。
パパまるハウスではお客様に分かりやすいよう、モデルハウス内の設備ごとに「プライスプレート」を設置。キッチンや収納、照明などに「このオプションをつけた場合の追加費用」を明示していることで、見学時に全体の費用感を把握しやすい工夫がされています。
標準仕様とオプション、両方をしっかり照らし合わせながら、「自分たちの暮らしに本当に必要なもの」を選ぶことが、予算オーバーを防ぐ最大のコツです。
原因3:お家は完成したけど、外構は手付かず。「駐車場が足りない!」という危険も

予算オーバーの3つ目の原因は、見積もり段階での「外構(がいこう)費用の見落とし」です。
「駐車スペースを広げたかったのに、費用が足りなかった」「庭の植栽や照明を整える余裕がなくなった」といった声を耳にすることも少なくありません。
見積もり金額だけを見ると「これでお家が建つ」と思ってしまいがちですが、実際には、門やフェンス、駐車場、庭などの外構費用が含まれていない場合も多く、外まわりの工事費用が別途必要になることがあります。
さらに、打ち合わせを重ねるうちに「キッチンをアップグレードしたい」「収納を増やしたい」など、希望が膨らむのは自然な流れ。
その分だけ予算が建物側に偏り、後で外構に回す資金が足りなくなるというパターンも多いです。
結果として、せっかくのマイホームなのに外観が中途半端な印象になってしまうこともあります。
こうした事態を避けるためには、最初から「建物」と「外構」を分けて資金計画をすることが重要です。
たとえば「建物の予算は3,000万円」「外構の予算は300万円」というように、それぞれ明確な金額を設定しておくと安心です。
お家の第一印象を左右するのは、外観やアプローチ部分。計画初期から外構までを一体的に考えることで、完成後の満足度もぐっと高まります。
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今回は、注文住宅の見積もりに潜む「予算オーバーの罠」と、その対策についてご紹介しました。
どの原因にも共通して言えるのが、ハウスメーカーとのコミュニケーションを密に取ることの重要性です。
家づくりは、お客様とハウスメーカーが同じゴールを目指して進めていく「共同作業」だからこそ、お金の話も遠慮せず、しっかりと確認していきましょう。
それぞれの具体的な事例や金額感など、もっと詳しく知りたい方は、ぜひYouTube動画もチェックしてみてください!
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